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白ワインに合う肉料理

「ウィーン風カツレツ」という料理は、ヴィーナー・シュニュツェルと呼ばれるオーストリアの名物料理ですが、フランスでも一般的な料理になっており、レストランのメニューでもしばしばお目にかかることができます。本場のものは多めのラードでソテーして作りますが、今回は揚げ油でさっと揚げる方法で軽めの調理にしました。

日本ではどちらかというと、トマトソースを使った「ミラノ風カツレツ」のほうが有名かもしれません。この「ウィーン風」も、仔牛肉を肉たたきで薄く伸ばし、パン粉をつけて油でソテーするところまでは一緒です。しかし、付け合せとソースがまったく違います。

「ウィーン風」は、ゆで卵を漉して細かくしたもの、ケッパー、オリーブの実をアンチョビで巻いたものを付け合せとし、レモンバターソースをかけて食べます。私の今回のレシピでは、卵の代わりに野菜を添えて、ちょっとだけヘルシーに仕上げてあります。
ともあれ、さくさくとした衣、レモンバターの酸味、柔らかい仔牛の肉汁、そこにケッパーやアンチョビの塩味が加わり、筆舌に尽くしがたいバランスを生み出します。

この料理をフランスで食べたのは、ベルジュラック(写真右上)というボルドーの東にあり、石造りや木組みの家が残る古い街並みが魅力的なところでした。ボルドーの東側には、美しい川沿いに、このような小さな町が点在しています(写真右下)。

この町気取らない地元の人々であふれるレストランで、牛肉といえば赤ワインと決まっていると思って、当然のように赤をオーダーしたところ、給仕に進められたのは、ソーヴィニヨン・ブランというブドウ品種から作られたボルドーの白。
酸味のあるこの料理には、赤は合わないのだそうです。
肉好きだけど白ワインが飲みたい。そんなときにおすすめの料理です。




牛もも肉(ステーキ用)100グラム×2枚
赤ピーマン 10グラム
黄ピーマン 10グラム
にんじん 20グラム
グリーンピース 20グラム
たまねぎ 20グラム
ケッパー 10グラム

オリーヴ(種無し) 4個
アンチョビ 4尾 / パン粉 適量
卵 1個 / 小麦粉 適量
揚げ油 適量 / 塩・胡椒 適量
レモン 1個 / バター 40グラム
水 20cc/ パセリ 2枝


薄くのばした肉はすぐ火が通ってしまうので、200度ぐらいの高めの温度で衣に早く色づくようにさっと揚げます。目安は2〜3分ぐらいです。


今回はボルドー地区の白ワインに合わせました(写真はパヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴー)。料理は比較的軽め、ソースもバターとレモンだけというシンプルなもので、柑橘系の風味がさわやかなソースです。合うワインも酸味のある、柑橘系のニュアンスをもった白ワインとの相性がいいでしょう。ブルゴーニュやロワール地方の白ワインも合うと思います。


1、たまねぎ、にんじん、赤・黄ピーマンは7mm角のさいの目切りにする。

2、切ったにんじんとグリーンピースは軽く沸騰したお湯で火を通しておく。

3、肉は肉たたきでよくたたき、塩・胡椒をしておく。

4、バター30グラムをフライパンにいれ火にかけたら、レモン汁20ccと水20ccを入れ、
軽く塩・胡椒で味をととのえてソースを作る。

5、肉に、小麦粉、といだ卵、パン粉の順に衣をつけ、200℃の油で衣がきつね色になるまで揚げる。

6、1で下ごしらえしたものとケッパーをバター10グラムを入れたフライパンでさっといためる。

7、揚げた肉に3のソースをかけて、6とパセリ、レモン、アンチョビをまいたオリーブを飾って出来上がり。
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