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素材を生かしたシンプルグリル

秋にニースを訪れたときのこと。10月になっても地中海沿いのニースは、昼間は半袖のTシャツで過ごせるほど暖かいのですが、さすがに夜になるとめっきり冷えてきます。

そんな肌寒い夜、ニースの駅の近くのホテルから歩き、港(写真右)近くの一つ星レストラン、l’Ane Rougeに向かいました。一つ星とは言っても、ニースらしく、明るく開放的な空間が演出されています。海沿いの街だからこそ、食べたいのは魚料理。私が選んだのは、たらのオリーブオイル、レモンとハーブ風味です。ニースはイタリアに近く、フレンチに多いバターではなく、オリーブオイルを多用します。さらににんにくも使うので、素材を活かしたイタリアンに近い料理が多いのです。
南仏らしいフレッシュハーブとレモン、熱いオリーブオイルとにんにくの味わいが見事にマリアージュし、忘れ難いひと皿となりました。

今回、私はたらの代わりに、白身魚の中では濃厚なホウボウを使い、ハーブも香菜に変えてみました。さわやかさがより増して、日本人には食べやすいアレンジになったと思います。パスタに添えてもいいですし、邪道かもしれませんがナンプラーやしょうゆをちょっとかけると、ご飯にも合う料理です。





ホウボウ1尾
コリアンダー(香草)1束
にんにく3片
タマネギ1/4個
パプリカ(黄)1/2個
ピーマン1個
プチトマト8個
あさりのむき身20g
オリーヴオイル適量
エルブドプロヴァンス適量
塩適量
白ワイン適量


エルブドプロヴァンスは、
ローズマリーやマジョラムなどの乾燥ハーブをミックスしたシーズニングで、
フランスのプロヴァンス地方でよく使われます。
魚料理や肉料理はもちろんトマトやナス、
パプリカやピーマンなど夏野菜との相性がとても良く、
シンプルな魚料理のアクセントにぴったりな香辛料です。


エルブドプロヴァンスの味付けと、フレッシュなハーブや柑橘系の風味をもつソーヴィニヨン・ブランとの相性は抜群です。そして、中でも私が大好きなのは、ロワールの作り手、パスカル・ジョリベのサンセール。豊かな柑橘系の酸味と、樽を使用しないクリアな味を楽しめます。


1、ホウボウはワタとエラをとる。ワタを取った腹の部分にコリアンダーの茎の部分とにんにく1片を詰める。

2、にんにく2片は薄くスライスし、タマネギ、パプリカ、ピーマンは1センチ大に切る。

3、オーブンの天板ににんにく、タマネギ、パプリカ、ピーマン、へたを取ったプチトマト、あさりのむき身を並べ、
オリーヴオイルと塩、エルブドプロヴァンスをかけて180度のオーブンで10分間焼く。

4、ホウボウを天板の上に置き、塩、オリーヴオイル、白ワインをかけて200度のオーブンで15分間焼く。

5、さらに2でできた野菜をしき、ホウボウを盛りつけ、最後にコリアンダーを散らし、オリーヴオイルをかけて出来上がり。
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